終活を早く始めるメリット3つと具体的な取り組み7つを紹介

終活を早く始めるメリット3つと具体的な取り組み7つを紹介

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あなたは「終活」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?

「言葉は知っているけれど、別に今すぐ考えなくてもいいかな」

「定年を迎えたらゆっくり考えよう」

そう思っている方も多いかもしれません。

 

しかし、終活は「まだ少し早いかな」と思うくらい元気なうちから、少しずつ取り掛かることで、残りの人生を自分らしく、より満ち足りたものにすることができます

 

本記事では、50代から終活を始める3つのメリットと、終活の具体的な取り組み7をご紹介します。

この機会に自分の人生の棚卸しをして、充実した毎日を送っていきましょう。

 

終活とは

 

終活と聞いてすぐに思い浮かぶのは、身の回りや財産の整理、お墓の準備などかもしれません。

しかし、実はそれだけではなく、自分が納得のいく人生を送るために、現時点で振り返ってみる活動全般のことをさします。

 

これからの人生でやっておきたいことや、この先受けたい医療・介護について考えるのも、大切な終活の一つなのです。

 

今後、自分が納得のいく人生を生きていくための準備全てが終活なのです。

 

 

始めた人から感じられる!今終活を行う2つのメリット

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早めに終活を行うメリットは、大きく2つあります。

一つひとつ見ていきましょう。

 

メリット1.充実した人生を送れる

これまでの人生を整理し、死ぬまでにやりたいことを実行したり、会いたいと思っていた人に会いに行ったりすることで、達成感や充実感を味わえます

 

人生の終わりに一番後悔するのは、「思い切ってやればよかった」「あの人に会っておけばよかった」など、行動に移さなかったことだそうです。

 

残りの時間をより自分らしく過ごすために、「いつかやろう」と思って先延ばしにしていたことがあれば、できる範囲で実行してみてはいかがでしょうか。

 

メリット2.遺された大切な人々への負担を軽減できる

病気の治療や最期の過ごし方について、自分の望みを家族や周りに伝えて話し合っておくことで、いざというときに周囲の人を悩ませず、自分の希望に沿った対応をしてもらえます

 

もし自分が意思を伝えられない状態になっても、あらかじめ意思を伝えておくことができていれば、納得のいく方法を選択してもらえるでしょう。

 

また、お金や葬儀、お墓のことを早めに自分で整理し準備しておくことで、遺された人同士でのトラブルや困りごとを防げます

 

 

少しずつ始めよう!終活の具体的な7つの取り組み

 

終活で具体的に進めていきたい取り組みは、7つあります。

手を付けやすいものから少しずつ始めてみましょう。

 

取り組み1.老後にやりたいことや会いたい人をリストにまとめ、実行する

これからやりたいことや会いたい人のリストを作って、1つずつ実行していきましょう。

 

 

取り組み2.持ち物の整理をする

洋服・写真・家具・趣味の道具などの整理を始めていきましょう。

 

親が亡くなった後、家に何十年も溜め込まれた物の整理や片付けをすることは、子どもたちにとって想像以上に大変で大きな負担となります。

 

早いうちから少しずつ物を整理していくことで、遺された人の負担が軽くなるだけでなく、自分にとって本当に必要なものや大切なものを、改めて考えるきっかけにもなります。

 

取り組み3.デジタル関係の整理をする

パソコンやスマートフォンなどで管理しているネットバンキング口座やSNSなどのIDやパスワードは、必要なときにわかるようにしておきましょう

 

「ネットバンキングのパスワードがわからず困った」

「どこに何が保存されているのかさっぱり」

 

など、遺された家族が困るケースをよく耳にします。

 

  • パソコン内の余分なファイルは消す
  • 溜まった写真は整理しておく
  • IDやパスワードは紙にまとめておき、いざというとき家族がわかるようにする

 

など、少しずつ整理をしておくのがおすすめです。

 

取り組み4.病気の治療や介護について考え、家族と話をする

病気になったとき、どんな治療を希望するのか、延命治療は望むのか。

老後は施設に入るのか、それとも家で過ごしたいのか。施設に入るとしたら、いつどのような状態になったらなのか、など、自分が元気なうちに「病気と介護」について考えて家族と話しておきましょう。

 

「もしものときどのような治療を受けたいか」について考え、話し合う活動として「人生会議」[*1]というものがあります。

「人生会議」とは、アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning)の愛称で、

自分の大切にしていることや望み、どのような医療やケアを望んでいるかについて、自ら考え、信頼する人たちと話し合うことです。

 

命の危機が迫った状況になったとき、約70%の人は自分で受けたい治療やケアを選んだり、人に意思を伝えたりすることができないとのこと。[*2]

 

元気なうちに、以下の項目などについて家族と話し合い意思を伝えておくことで、自分の希望に沿った対応をしてもらえる可能性が高まります

 

  • かかりつけの病院・薬
  • 介護について(介護をしてほしい人・介護が重くなったとき・介護の費用)
  • もしものときの延命治療について
  • 余命わずかになったときの過ごし方

 

取り組み5.老後の資金計画を立てる

早めに老後の資金計画を立てておくことも重要です。

老後の住まいはどうするのか、どのような生活がしたいのか、そのためにはいくら必要か、などを考えておきましょう。

 

受けたい医療や、施設に入るかどうかなどによっても必要な資金は変わってきます。さまざまな場合を想定して、もしものために必要なお金を準備していくことが必要です。

 

取り組み6.葬儀やお墓についての希望を伝える

自分はどのような形で葬儀や埋葬をしてほしいのか、希望の形を決め、家族に伝えておきましょう。

 

葬儀や埋葬の形式によって、必要な金額も変わります。

自分や遺された人にとって納得できる形を事前に決めておくことで、悲しみに暮れている家族に負担をかけずにすみます

 

希望のお墓の形を決めたら、お墓に必要なお金も考慮して資金計画に入れておき、建てる時期なども決めておくと安心です。

 

取り組み7.資産の整理、相続の準備をする

お金をなるべく使い切りたいのか、もしくは誰かに遺すのかといった、資産や相続に関することを整理して、資金計画や今後の暮らしの計画に生かしていきましょう。

 

お金について、まずは以下の項目について、どこにどれだけの資産があるのか、まとめておくのがおすすめです。

  •  □ 預貯金・証券
  •  □ クレジットカード
  •  □ 不動産
  •  □ 保険

 

資産や相続に関する希望については、遺言書を作成しておくと安心です

自筆の遺言書は、遺言書の中でも手軽に作成できる方法で、法的な効力もあります。資産や相続について整理できたら作成してみましょう。

 

ただし、遺言書作成にはルール[*3]があります。せっかくの遺言書が無効にならないよう、記入の際は調べてみてください。

→大切な家族に大きな負担を残さないために!今からできる相続準備を詳しく紹介

 

[*1][*2]厚生労働省 神戸大学「人生会議」より

[*3]法務省「遺言書の様式等についての注意事項」より

 

まとめ

 

終活は、人生をみつめ直し、今をより自分らしく生きるためのものです。

始めるのに早過ぎることは決してなく、思い立った時が始め時といえるでしょう。

 

手軽に始められるものとして、自分の大切な情報についてまとめられる「エンディングノート」があります。書き込むだけのエンディングノートが市販されていますし、無料でダウンロードもできますよ。

 

あなたの大切な家族や周りの人たちが、あなたがいなくなったあとに困らないためにも。

そして、より充実した毎日を過ごすためにも、今から終活を始めて、少しずつこれからの生き方を考えてみませんか。